こんにちは!のじまきです。

一昨日から、関西から若手マジッククリエーターのH君が東京に遊びに来ておりまして、ここ2日ほど一緒に都内観光(というか、マジックショップ巡り)をしました。

せっかくなので、知り合いのマジシャンにも声をかけて、マジック的になかなか豪勢な観光になったのではないかと思います。ご協力頂いたマジシャンの方々に、お礼申し上げます。

その2日の間に、H君とディスカッションをする中で、色々なアイデアが生まれました。
さらに、新しいコンセプトの技法も1つ出来ました。
カードマジックで使われるとある技法を、別の物で行おうということなのですが、あまりに斬新すぎて使い道が思いつきません。
でも上手く使えば、すごい現象が起こせそうなんですよねー。
いずれ何らかの形で発表したいと思います。

ところで、mMLショッパーズで扱っている商品に、

B'wave(ビー・ウェーブ)
b-wabe

があります。マックス・メイビンの大傑作トリックです。自由に決められたマークが予言されているという、シンプルなトリックですが、追い打ちをかけるように残りのカードを見せていくシーンは圧巻と言えるでしょう。また、このマジックを構成している原理が1つではないというのも特徴でしょう。複数の原理を巧妙に混ざっており、タネがバレることはまずないでしょう。

改めて完璧なトリックだと思います。しかし、そんな良く出来ているトリックだからこそ、クリエーターはバリエーションを創りたくなるものです。
そのいくつかを紹介しましょう。

オフ・ウィズ・ヒズ・ヘッド
オフ・ウィズ・ヒズ・ヘッド

デビッド・リーガルの作品です。選ばれたカードの首が無くなり、カードに穴が空いた状態になります。これ、かなり良いです。穴の空いたカードの出現はとてもショッキングですし、どことなくユーモアを感じます。「嫌いな男性をやっつけましょう」というセリフから入る所も洒落ています。
しかし、一番私が気に入っているのはカードの示し方です。タネの話に触れるのですが、穴が空いているおかげで、あの持ち方、持ち替え方がとても自然に見えます。このあたりは、是非映像で確認してください。
結構好きな作品なのですが、あまり知られていないようなのが残念です。多作家で知られる氏だけに、こういった埋もれた傑作トリックはまだまだありそうです。

マインド・サーフ
maind-s

こちらは、ダン・ハーラン氏の作品です。B'waveの現象を、本当のフリーチョイスで達成しようという、とんでも無い試みのトリックです。
特に、原案を知っている方ほど驚くのではないでしょうか?見た目は似ていますが、全く異なる原理を使用しています。
そのため、少しばかり覚えることが多くなっているのですが、忘れないようにケースにある工夫がしてあるのも嬉しいところです。

●番外編

ツイスティッド・シスターズ
twisted-sisters

頭脳派、ジョン・バノンの名作トリックです。2つのパケット間の飛行現象という、B'waveとは違う物になっていますが、考え方の点で共通する部分が多く、紹介することにしました。パケットを2つにすることで、B'waveが持つある問題を見事に解決しています。

デュプリシティー
duplicity

ツイスティッド・シスターズの発展版と言える作品です。基本的な現象はツイスティッド・シスターズと同じですが、さらにあるアイデアを付加することで、演技後に手渡しが可能となっております。その分制約は増えますが、「手渡し可能」のメリットは大きいでしょう。
ちなみに、下に紹介する「オントラージ」の現象をレギュラーデックで行うという作品も解説されています。こちらもなかなか味がある作品に仕上がっています。

オントラージ
オントラージ


ゴードン・ビーンによるスマートな予言のトリックです。4枚のカードを2枚のジョーカーで挟んでいる、という特殊な状況でトリックが進みます。
また、マークを指定させた後、残すカードを指定させるという、2重のフリーチョイスがこのトリックの魅力では無いかと思います。
現象も面白いですが、解決法が見事です。マジシャンでも、初見では完全に引っかかるんじゃないでしょうか。

というわけで、一挙に7商品も紹介してしまいました。ポイント2倍セール中の今ですから、全部買って比べてみても良いかも?(B'waveは、マジックランド社から仕入れているため、セール除外となります。ご了承ください。)